ESTATE PLANNING SERVICE
生前対策は、「何をするか」の前に「何が起こるか」を知ることから始まります。
当事務所の生前対策サービスは、いきなり対策商品をおすすめするものではありません。まず、いま相続が起きたら誰が相続人で、財産がいくらで、相続税がいくらかかるのかを正確に「見える化」する。その数字を土台に、ご家族の事情に合った対策だけを、優先順位を付けてご提案する——この順番を守ることが、効果のある備えの条件だと考えています。
※対策の全体像や順番の考え方は「生前の備えを考える方へ」にまとめています。このページは、サービスとしてお引き受けする内容のご説明です。
財産の棚卸しと相続税の試算に特化したプランです。「まず全体像をつかみたい」「家族で話し合う材料がほしい」という段階に向いています。内容は、①ヒアリング(家族構成・資産・過去の贈与の確認)②資産の整理(預金・有価証券・不動産・保険・債務の一覧化)③相続税の概算試算(前提条件を明示して算定)④注意点の整理(特例の検討ポイント・名義の論点・資料の不足)。成果物は報告書です。試算の結果、対策が不要と分かればそこで終わって構いません。
試算プランの内容に加えて、対策案の作成(贈与・遺言・保険・不動産の整理・共有対策など)、対策案の比較(効果・注意点・実行難易度・概算コスト)、そして実行ロードマップ(優先順位・目安の時期・次のアクション)までを整理するプランです。「いつ、何を、どの順で進めるか」を明確にして、迷いを減らします。成果物は報告書+対策レポートです。
※対策のご提案までがプランの範囲です。実行(贈与契約書の作成・不動産の売却手続きなど)は「対策実行コンサルティング」として別途お見積りします。遺言書・家族信託の組成は提携の司法書士・弁護士と連携します。
生前対策は、ご家庭の財産構成とご心配ごとによって、打つべき手がまったく違います。まず、次のうちご自身に近いものはどれかをご確認ください。
複数に当てはまる方も多くいらっしゃいます。その場合は、効果の大きいものから順にご提案します。
「財産はほとんど自宅と土地。現金はあまりない」——世田谷で最も多いご相談です。実際にいただくご相談は、次のような形をしています。
この財産構成には、共通する4つの課題があります。
| 課題 | 内容 | 影響 |
|---|---|---|
| 分けにくい | 自宅を2人で半分ずつ相続しても、住めるのは1人だけ | 相続人間の争いの原因に |
| 納税資金がない | 相続税は現金で払う必要があるが、不動産は現金化に時間がかかる | 納税資金不足で不動産を急いで売却する羽目に |
| 評価が難しい | 土地の形状や接道状況で評価額が大きく変わる | 税理士によって相続税額が変わる |
| 共有にすると後が大変 | 「とりあえず共有」は将来の争いの種になる | 売却・建替えに全員の同意が必要に |
| 課題 | 対策の方向性 | 具体的な方法 |
|---|---|---|
| 自宅を特定の子に継がせたい | 遺言書の作成、代償分割の準備 | 公正証書遺言、生命保険で代償金を準備、生前贈与の活用 |
| 納税資金が足りない | 現金化・納税資金の準備 | 一部の土地を売却して現金化、生命保険で納税資金を準備、物納の検討 |
| 土地の評価額を下げたい | 評価減対策 | 賃貸住宅の建築(貸家建付地評価)、小規模宅地等の特例の適用設計 |
| 共有を避けたい | 分割の事前準備 | 生前の分筆、換価分割の準備、遺言で取得者を指定 |
| 収益を生まない土地がある | 有効活用・組み換え | 賃貸経営、売却して収益物件へ買い換え、駐車場経営 |
注意点も正直にお伝えします。不動産を使った相続対策は効果が大きい反面、リスクもあります。
| 対策 | リスク・注意点 |
|---|---|
| アパート建築 | 空室リスク、修繕費、借入返済。相続税が減っても資産が目減りしては意味がありません |
| 相続直前の不動産購入 | 税務署に否認されるリスクがあります(いわゆるタワーマンションを使った節税への規制強化など) |
| 不動産の売却 | 売却には時間がかかります(3ヶ月〜1年以上)。譲渡所得税がかかる場合があります |
| すべての対策に共通 | 一度実行すると元に戻しにくい |
当事務所では、不動産の現地調査・役所調査を行い、正確な評価額を算出したうえで、お客様の状況に合った対策をご提案します。「建てれば節税」という単純な話にはせず、リスクとリターンを踏まえた判断をサポートします。
金融資産は分けやすい反面、評価減の余地が少なく、そのまま課税されるため税額が膨らみやすい構成です。この類型には、次の4つの課題があります。
| 課題 | 内容 |
|---|---|
| 評価減ができない | 不動産のような評価減の余地が少ない |
| 税率が高くなりやすい | 現預金はそのまま課税されるため、税額が膨らみやすい |
| 名義預金のリスク | 子や孫名義の口座が相続財産とみなされることがある |
| 有価証券の評価タイミング | 株価の変動により評価額が大きく変わる |
王道は暦年贈与——年110万円まで贈与税がかからず、10年で1,100万円、20年で2,200万円を非課税で移転できます。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 生前贈与加算 | 亡くなる前7年以内の贈与は、相続財産に足し戻して計算されます(3年から段階的に延長されています)。だからこそ、この対策は始めるのが早いほど効きます |
| 定期贈与と見られない工夫 | 毎年同じ金額を同じ時期に、を機械的に繰り返すと「最初から総額を贈与する約束だった」(定期贈与)と見られるおそれがあります |
| 証拠を残す | 贈与契約書と振込の記録が、後日の何よりの味方になります。現金の手渡しは避けましょう |
| もらった側が知っていること | もらった本人が贈与を知り、自分で使える状態になっていてはじめて贈与です。そうでなければ名義預金として相続財産に逆戻りします |
暦年贈与のほかにも、課題に応じた打ち手があります。どの悩みにどの手を当てるかを整理すると、次のようになります。
| 課題 | 対策の方向性 | 具体的な方法 |
|---|---|---|
| 現預金をそのまま持っていると税負担が大きい | 財産の移転・組み換え | 暦年贈与で計画的に移転、生命保険の非課税枠を活用、収益不動産への組み換え |
| 子や孫に資金援助したい | 非課税制度の活用 | 教育資金の一括贈与(1,500万円まで非課税)、住宅取得資金の贈与、結婚・子育て資金の贈与 |
| 名義預金を整理したい | 贈与の正式化 | 正式な贈与契約を締結、通帳・届出印を受贈者が管理、贈与税申告で証拠を残す |
| 有価証券の評価を下げたい | タイミング・種類の見直し | 評価額が低いタイミングでの贈与、非上場株式への組み換え検討 |
相続時精算課税制度も選択肢になりました。従来の相続時精算課税制度は「一度選ぶと暦年贈与に戻れない」「贈与した財産はすべて相続財産に足し戻される」という使いにくさがありました。令和6年(2024年)1月1日以後の贈与からは、この制度にも年110万円の基礎控除が設けられ、その範囲内の贈与は贈与税がかからないうえ、相続財産に足し戻す必要もありません。亡くなる直前の贈与でも加算されないため、対策を始めるのが遅くなった場合の選択肢として使いやすくなりました。
ただし、いったん相続時精算課税を選ぶと、その贈与者からの贈与について暦年贈与には戻れません。お子さまごと・贈与者ごとにどちらを選ぶかは、財産額・年齢・想定される相続までの期間から判断します。
また、すでにある「子や孫名義の口座」を贈与として正式化すること(贈与契約書の作成・通帳と印鑑の引き渡し・贈与税申告)も、この類型の定番です。名義預金のまま置いておくと、対策どころか申告漏れの火種になります。
自社株の評価額が予想以上に高く、後継者が相続税を払えない——事業の継続に関わる、生前対策の最難関です。オーナー経営者のご相談では、次の5つが繰り返し挙がります。
| 課題 | 対策の方向性 | 具体的な方法 |
|---|---|---|
| 自社株の評価額が高い | 株価引下げ対策 | 役員退職金の支給、含み損資産の売却、配当政策の見直し、持株会社の活用 |
| 後継者への株式集中 | 計画的な移転 | 遺言書、生前贈与、種類株式の活用 |
| 納税資金の確保 | 資金準備・猶予制度 | 事業承継税制(納税猶予)、金庫株(自社株買い)の準備、生命保険 |
| 後継者が未定 | 段階的な準備 | 家族信託、段階的な権限移譲、M&Aの検討 |
事業承継税制を利用すると、一定の要件を満たせば自社株にかかる相続税・贈与税の納税が猶予されます。さらに、後継者が次の世代に株式を承継すれば、猶予された税額は免除されます。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 自社株にかかる相続税・贈与税が猶予される | 適用要件が複雑で、継続届出などの手続きが必要 |
| 次世代に承継すれば税額が免除される | 要件を満たさなくなると、猶予された税額を一括納付 |
| 計画的な事業承継が可能に | 会社の規模や業種によっては適用できない場合がある |
当事務所では、事業承継税制の適用可否の判断から、適用した場合のメリット・リスクまで、丁寧にご説明します。使わないという判断も含めて、事業の実態に合う道を一緒に選びます(制度の詳細は教科書の事業承継の章もご覧ください)。
「うちは仲がいいから大丈夫」——そう思っていても、家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割事件の約75%は遺産総額5,000万円以下※です。財産が少ないほうが「この家だけは欲しい」「介護をしたのは私」という感情の対立が起きやすいのです。争いが起きやすいのは、次のようなご家庭です。
最も確実な備えは公正証書遺言です。遺言書があれば遺産分割協議そのものが不要になり、意見の対立が起こる場面を消せます。検認手続きも不要で、付言事項に分け方の理由と家族への想いを書き添えられます。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 遺産分割協議が不要に | 遺言書があれば、遺産分割協議なしで相続手続きを進められます |
| 争いの芽を摘める | 相続人全員で話し合う必要がないため、意見の対立を防げます |
| 想いを伝えられる | 付言事項で分け方の理由や家族への想いを書き添えられます |
| 手続きがスムーズ | 公正証書遺言であれば、検認手続きも不要です |
ご心配ごとの中身によって、遺言書以外の手も組み合わせます。
| 課題 | 対策の方向性 | 具体的な方法 |
|---|---|---|
| 自分の意思を明確にしたい | 遺言書の作成 | 公正証書遺言の作成、付言事項で想いを伝える |
| 特定の子に多く渡したい | 財産の事前移転 | 遺言書の作成、生前贈与、生命保険の受取人指定 |
| 分けにくい財産がある | 分割の事前準備 | 生前に売却して現金化、代償分割のための資金準備、遺言で取得者を指定 |
| 介護への貢献を反映したい | 遺言書での調整 | 遺言書で多めに配分、寄与分の主張に備えた記録作成 |
| 障害のある子の生活を守りたい | 信託の活用 | 家族信託、特定贈与信託、遺言による財産管理者の指定 |
遺言書の内容は当事務所がアドバイスし、作成は提携の司法書士と連携します。なお、遺言書があっても遺留分(法定相続人に保障された最低限の取り分)を侵害する内容だと、後から金銭の請求を受けることがあります。誰にいくら渡すかを決める段階で、遺留分の額もあわせて計算しておきます。
認知症になると法律行為ができなくなります。何ができなくなり、それが暮らしにどう響くのかを並べると、次のとおりです。
| できなくなること | 影響 |
|---|---|
| 遺言書の作成 | 作成しても無効になるリスク。自分の意思を残せない |
| 贈与契約 | 計画していた相続対策ができなくなる |
| 不動産の売却・活用 | 納税資金の確保や有効活用ができなくなる |
| 預金の引き出し | 生活費や医療費の支払いに支障 |
| 保険契約の変更・解約 | 受取人の変更などができなくなる |
65歳以上の約5人に1人が認知症になるといわれる時代※、「まだ早い」うちが始めどきです。
| 対策 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| 家族信託 | 信頼できる家族に財産の管理・処分を任せる仕組み(例:父が長男に自宅の管理を任せておけば、父が認知症になっても長男の判断で売却・建替えができる) | 財産の凍結を防げる。家庭裁判所の関与なく、成年後見より柔軟 |
| 任意後見契約 | 判断能力があるうちに将来の後見人を自分で選んでおく | 信頼できる人を指定できる |
| 遺言書の早期作成/贈与の前倒し | 判断能力が十分なうちに実行しておく | 対策を確実に実行できる |
家族信託の設計・契約書の作成は、提携の司法書士・弁護士と連携して対応します。
相続税は原則、相続開始から10ヶ月以内の現金一括納付です。納税資金が不足しやすいのは、次のようなご家庭です。
不足が見込まれる場合の選択肢を挙げます。
| 対策 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 生命保険の活用 | 死亡保険金で納税資金を確保 | 500万円×法定相続人の数まで非課税。遺産分割を経ずに受取人へ確実に現金が届く |
| 不動産の生前売却 | 換金性の高い不動産を売却して現金化 | 売却には時間がかかるため早めの準備を |
| 生前贈与 | 財産を減らして相続税自体を軽減 | 計画的に進めるほど効果が大きい |
| 延納・物納・借入 | 分割払い/不動産での納付/担保融資 | 利子税・厳しい要件・返済計画にそれぞれ注意 |
この中で最初に検討したいのが生命保険です。死亡保険金は「500万円×法定相続人の数」まで非課税で、相続人が3人なら1,500万円までは相続税がかかりません。預金のまま持っていれば全額が課税対象になるお金が、保険の形にするだけで枠の分だけ課税から外れます。
「対策でどれくらい変わるのか」を、典型的な2つの例でお見せします(財産構成や税制により効果は異なります。実行前には必ずご自身の数字で試算します)。
お子さん2人とお孫さん2人へ、年110万円ずつの暦年贈与を10年——移転できる財産は110万円×4人×10年=4,400万円です。この4,400万円が相続財産から外れると、税率20%の帯のご家庭ではおよそ880万円の税額差になります。贈与税はゼロ、必要なのは「あげた・もらった」の実体を残す作法だけです。ただし相続開始前の一定期間の贈与は相続財産に足し戻されるため(生前贈与加算)、この対策は始めるのが早いほど効きます。
死亡保険金の非課税枠は500万円×法定相続人の数。相続人3人なら1,500万円です。預金のままなら全額課税されるお金を、一時払終身保険などの形に変えるだけで、枠の分が非課税になります。税率15%の帯なら約225万円の税額差。さらに保険金は受取人を指定でき、遺産分割を経ずに現金で届くため、「分けやすくする」「納税資金を確保する」の2つの目的も同時に満たします。
どちらの例も、仕組みは単純です。難しいのは「わが家の場合、どの対策を・どの順番で・どこまでやるか」の見極めで、そこが専門家の仕事だと考えています。
フォームまたはお電話で。
1時間まで22,000円・1時間超〜2時間まで44,000円(税込)。ご契約に至った場合は、面談料は報酬から差し引きます。
お見積りをご確認のうえご契約。着手金(報酬の半額)をお支払いいただきます。
財産資料をお預かりし、棚卸しと評価を行います。
効果の見込みと手順を整理してご提案します。
試算プランは1〜2ヶ月、対策プランは2〜3ヶ月が目安です。
※生前対策のご相談は有料です(相続発生後の申告のご相談は初回無料——対象の違いにご注意ください)。
| プラン | 基本報酬 |
|---|---|
| 相続税試算プラン | 165,000円〜 |
| 相続対策プラン | 275,000円〜 |
財産総額に応じた料金表は料金ページに掲載しています。→ 料金ページへ
できます。初回面談(有料)で全体像と論点をご説明しますので、その時点でご判断ください。ご契約の場合、面談料は報酬から差し引きます。
遺言・信託の法律実務は提携の士業と連携して対応します。税務面(税負担への影響・特例との関係)は当事務所が設計します。
相続税試算プランは1〜2ヶ月、相続対策プランは2〜3ヶ月が目安です。
できます。まず全体像をつかみたい方、ご家族で話し合う材料がほしい方に向いています。試算の結果、対策が不要と分かればそこで終わっていただいて構いません。
試算プランは現状把握が目的、対策プランは具体的な対策案の策定までを行います。「何をすべきか」まで知りたい方は、相続対策プランをご検討ください。
対策のご提案までがプランの範囲です。実行(贈与契約書の作成、不動産の売却手続きなど)は「対策実行コンサルティング」として別途お見積りします。
できます。ご自宅への訪問にも対応しています。ご希望の場所・日時をお知らせください。
面談は土曜のほか、事前のご予約があれば日曜・祝日も承ります。ご都合のよい日時をお知らせください(お電話の受付は9:00〜18:00です)。
相続が発生した後の申告手続きについては、相続税申告サービスをご覧ください。生前対策の受付を見合わせている間も、ご逝去後の相続税申告は初回面談(無料)で承っています。
当事務所が実際にお手伝いした生前対策の事例もご紹介しています。ご自身の状況に近い事例も参考になるかもしれません。
①今後の流れとスケジュール、②報酬のお見積りをご案内します。
まだ検討中の方は、税額の目安の試算や相続ナレッジからどうぞ。
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